PRINTS
市田小百合
『Mayu #15』
価格(税込み): S:¥55,000 M:¥110,000 L:¥330,000
Stranger in a strange land
私とマユはいくつかの共通点があった。お互い数年ヨーロッパで生活したのち、現在ニューヨークで日本人女性の一移民として暮らしている。私は写真家、彼女はバレリーナとして手段は違えど表現する者同士として括ればそこも同じだ。彼女はニューヨークを舞台にプロのバレエダンサーとして活躍している。
自国を離れ夢を追うということは若い頃の自分たちにとってそれが煌びやかに映っていた。でも実際に足を踏み出すと、思い描いていたものばかりではないという現実がそこには待っていた。何度も後悔や、この決断は正しかったのであろうかという疑念を感じ、それでも自分の意思で来たからには引き戻せないといったもどかしさを抱きつつ前に進んで来た。また、移民である上に性別が女性であるということで経験した苦い思いもある。
今回彼女を撮影する話が出て来た時に、単に綺麗なダンサーのポートレートを撮るのではなく、移民として経験してきた複雑な感情をバレリーナである彼女を通して体現してみたいと思った。ダンサーは通常ステージで演じるが、あえて彼女にとってのコンフォートゾーンではない屋外に繰り出して、そしてダンサーの美しいボディラインで表現するのではなく、彼女にはフレームの中で一オブジェクトとして表現してもらうようリクエストした。この不自然なアンバランスなフィルターを通して私たちの共有する過去の感情を反映させたのがこのシリーズである。
Stranger in a strange land
私とマユはいくつかの共通点があった。お互い数年ヨーロッパで生活したのち、現在ニューヨークで日本人女性の一移民として暮らしている。私は写真家、彼女はバレリーナとして手段は違えど表現する者同士として括ればそこも同じだ。彼女はニューヨークを舞台にプロのバレエダンサーとして活躍している。
自国を離れ夢を追うということは若い頃の自分たちにとってそれが煌びやかに映っていた。でも実際に足を踏み出すと、思い描いていたものばかりではないという現実がそこには待っていた。何度も後悔や、この決断は正しかったのであろうかという疑念を感じ、それでも自分の意思で来たからには引き戻せないといったもどかしさを抱きつつ前に進んで来た。また、移民である上に性別が女性であるということで経験した苦い思いもある。
今回彼女を撮影する話が出て来た時に、単に綺麗なダンサーのポートレートを撮るのではなく、移民として経験してきた複雑な感情をバレリーナである彼女を通して体現してみたいと思った。ダンサーは通常ステージで演じるが、あえて彼女にとってのコンフォートゾーンではない屋外に繰り出して、そしてダンサーの美しいボディラインで表現するのではなく、彼女にはフレームの中で一オブジェクトとして表現してもらうようリクエストした。この不自然なアンバランスなフィルターを通して私たちの共有する過去の感情を反映させたのがこのシリーズである。
- サイズ : S: 400×266 / M: 830×553 / L: 1250×833mm
- 所属:IMA gallery
- 制作年:2017
- エディション:ed.15 / ed.8 / ed.3