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馬場智行
『ACRYL untitled』

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馬場智行
『ACRYL untitled』

人類の科学は様々な問題を、不可能を可能にすることによって解消してきた。私たちの生活は自らが作り出してきた様々な技術の恩恵を受けている。それらの一部には体外受精やクローンという、生命の存在意義に関わる技術がある。文化とあくなき向上心が人間の真髄と言えるかもしれない。しかし、それによってもたらされるものは、人間を生物たらしめていることを奪うかもしれない。作者は水族館の生物を人間の行く末、あるいは現在の姿を暗示するモチーフとしている。水族館の生物と海に生きる同生物との一番の違いは、生存競争に身を置かないということだろう。そのことが両者の生き方を大きく分けている。水族館には人口の波や岩、そして人間がある。これらの生き物は、人間の生み出した技術に囲まれ、育まれている。姿形は海に生きるそれと何ら変わりないが、別の存在に成りつつあるのかもしれない。数十センチのアクリル壁一枚を隔てた場所に存在するその姿は、あたかも自然の摂理から逸脱した人間のようである。
  • 所属:Libro Arte
  • 制作年:2011
  • エディション:10
  • プリントサイズ:273×410mm
  • 特記事項:LBA-TBAB-AR02
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